2014年4月21日月曜日

ものがたり診療所

4月19日、道南勤医協函館稜北病院が主催する学習会に参加してきました。学習講演のテーマは「いのちと命 〜ものがたられる人生の最期〜」です。講師は、富山県砺波市にある医療法人社団ナラティブホーム「ものがたり診療所」の所長、佐藤伸彦先生です。

ものがたり診療所は高齢者専門の医療機関として、多くの高齢患者さんに人生の最期まで関わっています。
法人名、ナラティブホームの「ナラティブ」は、英語で「物語」という意味で、患者さんたちにも今まで生きてきたその人だけの「物語」があり、患者さん一人ひとりのかけがえのない「物語」を大切に日常の医療活動が行われていることが話されていました。

講演の中で心に残ったキーワードは、
�高齢者終末期医療は「高度専門医療」である
�最後の最期まで生き抜く「生」を支える
�ケアする側がケアされる

医療者である前に、一人の人として患者さんと接すること。
その態度・姿勢が「ナラティブ」、語りが循環する場・空間が「ナラティブ」。

患者さんとの日々の触れ合いが丁寧に綴られたお話しは、とても心をあたたかくしてくれました。
患者さんの立場に立つ、そのことは決して容易ではありません。
しかし、患者さんを理解しようとする気持ち・態度が重要なのだと改めて気づかされた講演でした。

第16回日本在宅医学会大会に行ってきました!part.3

みなさん、こんにちは。看護師の梅前です。前回の続きです。

「自宅看取り」のお話です。

「介護が大変だから」…そうですね、とても大変です。プロである私でも疲弊するのにそれを毎日変わってもらえる相手もいず行うのは物理的心理的に難しいと思います。

「一人暮らしだから」…そうですよね、頼る相手がいないととても心配だし、不安になると思います。仮に友達がいたとしても本音で病気のこと、自分のお金のこと、最期の迎え方、亡くなった後のことお話しできるでしょうか。

「お金がないから」…お金がないといい医療、介護が受けられない!?お金がない時はお金がある所から頂きましょう(※泥棒や借金ではないですよ)。

想像してみてください。もし、住み慣れた自宅で信頼のおける医療と介護を自分や家族が納得した上で十分に受けることができ、しかもそれが低額で受けられたら…。そして、制度に守られて安全安心して行政サービスを受けられるとしたら…。

このように安心してその地域で生活できるように「地域包括ケアシステム」という考え方が医療従事者(特に在宅医療)、介護従事者、地方自治体などの間で広まっています。「地域包括ケアシステム」とは厚生労働省が推奨しているもので、住み慣れた自宅や地域で暮らし続けられるように、「医療・介護・介護予防・生活支援・住まい」の五つのサービスを一体的に受けられる支援体制のことです。今回の学会でもキーワードとして各発表者が用いていました。

この「地域包括ケアシステム」の実現のために私たちのクリニックで大切にしているのが「多職種連携」と「地区視診」です。

次回につづく

参考:http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=83200

http://www.geocities.jp/ogasawaranaika/

   http://www.nagaoclinic.or.jp/

   http://www.neriya.jp/index.htm

2014年4月8日火曜日

第16回日本在宅医学会大会に行ってきました!part.2

第16回日本在宅医学会大会に行ってきました!part.2



みなさん、こんにちは。看護師の梅前です。

前回の続きを報告致します。さて、私が参加した学会のパネルディスカッションやシンポジウム、ポスター発表ですがどれも大変素晴らしいものでした。しかし、一つ一つ報告すると長くなってしまいますのでその中から抜粋してご紹介したいと思います。



 私が現在勉強中である緩和ケアや看取り、このことについての発表がいくつかありました。多くの人が心配であろう「自宅での看取り」や「一人暮らしの自宅看取り」は現在の在宅医療では可能なのでしょうか?





答えは可能です。



「介護が大変だから入院」「一人暮らしだから入院」「お金がないから入院」という時代ではなくなっているというのを最近実感し、この学会に参加してその思いはさらに強くなりました。その理由は二つあります。一つはこういうケースでは入院の適応がなくなってきているということです。入院できるベッドがありません。多くの病院は前回ブログにあげた大会長の挨拶にあったように治す医療のための病院です。支える医療を行う病床は現在減っており介護系施設への移行や自宅療養がすすめられています。そして、二つ目は安心する術があれば上記の問題は消えてしまうからです。



次回につづく



参考:http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=83200

2014年4月3日木曜日

スキーはニセコ

 2月23日、月寒FC、もみじ台内科、黒松内診療所のスキー仲間がニセコスキー場に集合。
 普段は、診療・医療活動と忙しくしている中、和気あいあいとスポーツに汗を流しました。
 当日は、普段の心がけが良かったと見えて思いっきりの快晴。羊蹄山を見ながら滑るのは、天下一。もちろん温泉とビールもついていました。